“ゴジラ”はただの怪獣映画ではない

新作アメリカ版ゴジラ近日上映。60年前に1954年版「ゴジラ」が伝えたかったもの

会場の看板。誰じゃカッコいい看板の前に団扇3つ並べたのは!と思いつつ、パチり。

アメリカ版「GODZILLA ゴジラ」のプレミアム試写会へ

レッドカーペットでは、ゴジラの人形や写真集を持った若者はじめ、幅広い年齢層の人たちがたくさん集まり、ギャレス・エドワーズ監督初め、キャストの渡辺謙さんらも拍手喝采で迎えられ、監督には熱心なファンから「ギャレス、サンキュ〜!」という声まで上がっていました。熱烈なゴジラファンからすると、日本のゴジラをハリウッドで製作してくれてありがとう!という気持ちの表れなのでしょうか。

今が旬のモデルや女優を遥かに超えて、謙さんとギャレスに負けず劣らずの拍手で迎えられていたのは、往年の名優、宝田明さん。宝田さんのことを知ってるんだろうか?という年齢の人まで大喜び 。宝田さんご自身がファンの熱狂ぶりに驚いておられたようでした。

宝田さんはゴジラの記念すべき第一作の主演俳優。特設ステージで「初めてポスターの一番右に名前があって、いつも行く居酒屋に早くポスターはりたかった」と話されていたのが印象的でした。ゴジラファンにはとって、やはり特別な敬意を払うべき存在なのでしょう。

地上最強つながりで、オリンピックとなでしこ好きの我が家が応援している、吉田沙保里選手と澤穂希選手が登場、カッコいい女性お二人、もう少し近寄ってほしかったです。

そのあとフィギアスケートの安藤美姫さん。生の美姫ちゃん、目の前まで来てくれて、小顔なのにアップでとても美しかったです。彼女はテレビより生の方がきれいですね。フィギアファンとしてはここで書いておかねば……。

アメリカ版「GODZILLA ゴジラ」

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さて、この新作について。ネタバレにならないように触れておきます。

ギャレス監督は、小さい頃から東宝ゴジラ映画の大ファンで、ゴジラを自分の手で作ってみたいという夢があったそうなのですが、その熱意はゴジラのキャラクターそのものにしっかり出ていました。「どんなに世界中で大ヒットしたとしても、この日本でヒットしなければ夢はかなえられたことにならない。これがゴジラ製作の最終ゴールだ。」と熱く語っておられました。

本作のゴジラは第一作目と比べると小顔でシャープな印象。一作目のゴジラが50メートルに対し、新作では108メートルと倍以上。パワーアップして迫力も満点。生きてるかのように自然に動くゴジラは60年の時代の流れを感じさせます。

そのゴジラがスクリーンに堂々と登場するシーンでは満員の客席から自然に大きな拍手が巻き起こりました。映画の最中にあまり見たことの無い光景です。それ位、日本人にとってゴジラは特別な存在で、自然に感情移入できるヒーローなのですね。

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