半端じゃない昇り降り。壁板張りは大変

【伝統建築現場レポート】外壁工事・壁板張り① 2014年6月13・14日


外壁の板張りが始まりました

壁板を貼るのは障害物が無ければ、同じ作業の繰り返しですから、1メートルぐらい1時間もあれば、という感じですが、窓や排気管にさしかかると一気にスピードダウンします。

壁にそういったものが無ければ楽なのですが、窓が無い訳には……。 その面倒な窓際の個所の作業を見ていきましょう。

窓枠や排気管等に合わせて壁板を張ってます。一ヶ所一ヶ所、窓の位置を測って、ピッタリはまるように板を切断してから張っていきます。1mm程の隙間しか窓枠との間にはとってないので、前に張った板と窓のサッシの狭い幅に入れるのは大変そうです。
差し込んでみては、きれいに収まるようにノミやカンナでぴったり合わせていきます。
この角棒でコンコンと打ち、板の隙間をくっつけます。棟梁と良治さん、同じぐらいの力で叩いているのは、隙間の間隔をそろえるためだそうです。窓の上下で別々に板を張っていくので、間隔がそろっていないと、サッシの反対側で上下どちらかに隙間が大きく空いたりしてしまいます。なので、トントンと叩いてきちんと隙間を合わせているそうです。「これが大変なんですよ!」って棟梁。
入れては確認して、一度はずしての繰り返し。板をはずすとき力任せに抜こうとするとほんさねの細い部分を割ってしまうので、細心の注意を払って抜いていきます。
抜いてはノミやカンナで修正して、もう一度きちんと入れていきます。
良治さんの頭の上に写っているのは、さっきまで乗っていた足場。足場を昇り降りしながら、要所要所を確認しています。
良治さん、こうやってパイプに脚を掛けながら軽々と昇り降りしてます。ずっと写真に写ってませんが、この下には実は棟梁が作業中。長い板なので下の方では息を合わせて棟梁が作業してます。昇り降りは息子に任せてる棟梁。上司の特権?息子っていうだけなら、きっと反発してますね。弟子でもあるので真面目です。
サッシの上、きちんと合ってるか確認
サッシの下も大丈夫か確認
もう一度、下に降りて、エアーガンでくぎを打っていきます。エアーガンって、カッコいいですよね。使ってみたいなぁ!遠慮して打たしてと言えない施主です。
くぎを打ってはコンコンと、最後にもう一度閉めます。
こうして出来上がった窓の周りの板張り。窓無かったら楽なのになぁと棟梁。どこかでまた紹介しますが、窓の上と下で同じ板が使われています。
先ほどと同じように北側の面でも上側で登ったり降りたりの良治さん。
どっしりと下半分は棟梁が作業。こうして基準の線から一枚一枚測りながら、張っていくので、長い板でも狂い無くきれいに張られていきます。
同時に行われていた様々な作業を紹介してます。次ページへ