細かな作業の階段上がり框(かまち)

【伝統建築現場レポート】床板張り②上がり框 2014年7月11日


丁寧な上がり框の工事

あっという間に2階の床も最終工程。階段の上がりかまちのところにさしかかりました。同じように板を拭くだけかと思いきや、なんだか細かな作業。暴れやすい無垢材を框と雇い実接ぎでしっかり接合。板が反って框より上になったりすることがないようにしています。

通常の床板張りと同じようにトントンとしているだけかと思いきや、框のところをよく見ると細工がしてあるようです。
なんだか細かい作業をしています。きちんと角度を測ってぴったり合うように……。当たり前のことですが、丁寧な作業です。
框の角材に雇い実と同じ深さの溝が掘られてます。この溝と、床板の溝に雇い実が差し込まれ、それがくさびの役割をして板が上に反っていくのを押えます。
板の反対側に釘抜きのくさび。框にグッと板をあわせて、床板をビス留め。
雇い実を差し込んで、板と框がずれないように固定します。
お隣の板と実も共有しているので、板同士もしっかり結合されていきます。こうして杉板にそりが出てくるのを押えてあります。
反対側から写してみました。向こうの板をとんとんと叩いて、このあとこの間をつめます。
足場が取れて以来、日陰が無くなったので、まるは玄関の土間でよゐこにしています。リードを地面に置くとまるはそこにじっとしています。「僕、玄関でいつもいい子にしてるんだ。」/(◉●◉)\ 2階から俯瞰のこのショットも今日で見納め。床が張られたので、2階からは見えません。
きれいに張られた床の裏側は各階の天井。家族だけなので、天井板と防音処理は省きました。その分頭上に空間が出来て慎重高めの人も大丈夫です。遊びに来てね!

2階の床が出来たので2階の内壁など造作工事が始まります。床があれば大工さんもカメラマンも安心して作業に励めます。次回の『素人目には「無理でしょ!それ!」の鴨居の取り付け』もお楽しみに……。