池上彰さん、恐るべし。公開収録に行ってきた!

BS朝日「激論クロスファイア」放送200回突破記念 公開収録


※この記事は2014年に書いたものです。該当回の放送は終わっています。

BS朝日で毎週土曜日にやっている「激論クロスファイア」という番組。世の中がどんどん変な方向に向かってるなか、政治家たちは何を考えているんだろうか、そういう疑問を突きつけている番組の一つ。ジャーナリストの田原総一朗さんが毎回政治家やゲストを呼んで鋭い切り口で迫るこの対談番組が私は好きなんです。

その放送200回突破記念に、田原さんと池上彰さんの初対談どちらも超有名なジャーナリストだけどタイプが全く違いますよね。どんな感じになるのだろうという好奇心と、生の田原さんと池上さんを一度見てみたいというミーハーな思い出夫の分と合わせて応募しました。当選するとは思ってなかったのですが、以外にも二人とも当選し、参加してきました。

田原総一朗と池上彰の相違点

田原さんは思ったよりも小柄で声が小さく、マイクの音量をあげないと後ろの席まで聞こえない程。いつもは人の話を遮りながらガンガン行くタイプに思われがちだけど、実際は穏やかなおじいさん、という印象でした。

対する池上さんは、想像以上にスマートで頭が切れる印象を受けました。池上さん程、知のインプットとアウトプットがバランスよく出来る人はそうはいないんじゃないでしょうか。「週刊こどもニュース」での仕事がとても役立ったという池上さん。

たしかに物事の本質をきちんと理解してなければ、子どもがわかる言葉で説明することは不可能ですね。これは大人にも通用すること。だからこそ池上さんのテレビでの立ち位置は不動のものになったのでしょう。

今まさに必要な対談内容

内容はネタバレになるからやめておきますが、テレビ・新聞のこと、記者のこと、集団的自衛権のこと、安倍首相のこと、アベノミクスのことなど、内容はとても盛りだくさん。いつもの番組よりも突っ込んだ内容でとても興味深い2時間でした。

田原さんは相手と刺し違える気構えで自分を全面に出して質問するそうですが、池上さんはある程度の距離を置き、自分の意見は極力言わないタイプとされています。そこが二人の決定的な違いだと思われがちだが、実際はそうでもなさそう。

2時間、2人の話を聞いてみて、私は池上さんもきちんと意見を言ってることに気づきました。自分の意見を言ってないように思わせて、実は言っているのです。高度なテクニックを駆使して。クールな印象に見えるけれど、実はとてつもなく熱い人なんじゃないかと最後にはそう思えてきて、改めて深い感銘を受けました。

共通点も多い二人

お二人には共通点も多い。どちらも真摯に政治に、社会に向き合っている姿勢は同じ。そしてテレビに出ている時間以上に勉強されているのは確か。そうでなければ、テレビでボロが出てしまう。お二人に質問された政治家がたびたびボロを出してしまうのは彼らのように勉強していないからなのでしょう。このあたりのことも番組で話されてるので、お楽しみに。

恐るべし、池上さん

最後に池上さんがほんとに凄い人だと感心したエピソードを……。
収録が終わり、司会者と出演者が最後の挨拶をした際、池上さんは観客の方へ顔を向け一言。

「みなさん、外は雷雨のようですから、気をつけてお帰りくださいね。」
「え?雷雨?ほんとに?」

私たちが会場に到着した時は雨など降っていなかったし、収録中は防音されたホールに一緒にいたのだから、雨の音も、雷の音もしていませんでした。池上さんは途中休憩の15分以外はずっと私たちの目の前でしゃべっていた。いつのまに外が雷雨になってることを知ったのだろう、私たちは全く気づいていないのに。短い休憩の間に控え室で外を見たのかもしれませんが、その観察力と気遣いに、私たちはいたく感動してしまいました。

まったく、池上彰さん、恐るべしである。私たちはますますファンになって、帰り道の本屋で収録中に紹介していたと思われる、池上彰さんの新刊「知らないと恥をかく世界の大問題5どうする世界のリーダー?~新たな東西冷戦~ (角川SSC新書)」を買って帰りました。とても分かりやすく、いま、日本と世界で起こっている出来事について詳しく解説しています。

この収録の放送は、どちらもBS朝日にて。
第1弾:テーマ「テレビ・新聞はこれでいいのか!」(7月5日(土)10:00〜)
第2弾:テーマ「いま語りたい社会の重要問題」  (7月12日(土)10:00〜)

ほんとに興味深いお話(裏話?)がたくさん出てきます。ぜひ、ご覧ください。

ちょっと映ってます

朝日新聞の「dot.asahi」の「池上彰と田原総一朗 ついに実現「初対面で公開対決」どっちに軍配?」という記事の番組告知写真の観客席の中に実は写っております。どれだか探してみてね!ヒントは黒い服を着たスタッフ二人の後ろ、スタッフ台本が覗き込める位置にいました(※該当の記事は掲載終了しています)。
http://dot.asahi.com/print_image/index.html?photo=2014070100124_3